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アイアンブリッジ (Ironbridge) は、イングランド中西部シュロップシャー州の集落。セヴァーン川に臨み、アイアンブリッジ峡谷の中心に位置している。行政上は、テルフォード・アンド・レキン (Telford and Wrekin) のカウンティ・バラ、ザ・ゴージ(The Gorge:「峡谷」の意)の行政パリッシュ〔に所属している。アイアンブリッジという地名は、この集落にある有名な鉄橋、アイアンブリッジに由来する。全長およそ30メートル(100フィート)の鋳鉄製のこの橋は、1779年に架橋された。 == 歴史 == アイアンブリッジ周辺の一帯は、「産業革命が生まれた場所 (Birthplace of the Industrial Revolution)」という宣伝文句の観光地となっている。これは、コールブルックデール (Coalbrookdale) で製鉄業を営んでいたエイブラハム・ダービー(1世)が、コークスを用いた鉄の製錬技術を完成させ、低廉な製鉄を実現したことを踏まえた表現である。しかし、産業革命はどこか特定の場所で「生まれた」というわけではなく、各地で始まった現象であった鉄道の伸長、紡績機、織機その他の産業機械類の発明や、様々な活動実践が国中で展開されていた。ダービーによる鉄の製錬技術は、そうした全面的な革命のごく一部に過ぎず、しばらくすると他の大規模な製鉄産業地域の勃興によって影は薄くなったが、同種の手法で最初に鋳鉄を製造し、現在まで施設が残された数少ない事例のひとつであり、産業時代の夜明けを表す重要な象徴として残されている。 初代のエイブラハム・ダービーの孫エイブラハム・ダービー3世は、ふたつの地域を直結させるべく、トマス・ファーノルズ・プリチャードの原案設計により有名な橋を建設した。建設は1779年に始まり、1781年の元日に開通した。その後間もなく、古来存在したマデレー (Madeley) の市場が、新たに建設された広場とジョージ王朝期のバター・クロス (Butter Cross) に移され、それまで家も疎らでマデレー・ウッド (Madeley Wood) と呼ばれていた集落が、新たにアイアンブリッジとして計画的に都市化され、コールブルックデール炭田の商業や行政の中心となった。鉄橋を架けた事業主たちは、新しい橋をはじめ、セヴァーン峡谷の産業景観を訪れる観光客を宿泊させるために、トンティーン・ホテル (the Tontine Hotel)を建設した。川に臨む丘の斜面には、リンカーン・ヒル (Lincoln Hill) に16世紀に建てられた石造の狩猟小屋や、17世紀から18世紀にかけての労働者の住居、アイアンマスター(塊鉄炉ないし高炉を所有、経営する親方)たちや、炭鉱、運河の艀などの所有者たちの堂々たるジョージ王朝期の住宅、地元で製造された多彩な着色煉瓦やタイルを用いた数多くの初期ヴィクトリア朝の屋敷などが建てられている。 1837年建立の聖ルーク教会 (St Luke's Church) は、国教財務委員会の出資によって建設された簡素な造りの、いわゆるコミッショナーズ・チャーチで、マデレーのサミュエル・スミスが建設に当たった。この教会にはシュルーズベリー (Shrewsbury) のデイヴィッド・エヴァンズによるステンドグラスが設置されている。1847年にマデレーから分離したパリッシュ(教会区)が設けられると教区牧師の聖職禄が寄附されるようになったが、現在ではヘレフォード教区 (Diocese of Hereford) の一部として、隣接するコールブルックデールやリトル・ウェンロック (Little Wenlock) と統合されている。 鉄橋の南側には、ハートルベリー (Hartlebury) からシュルーズベリーまでを結んでいたグレート・ウェスタン鉄道セヴァーン峡谷線 (the Severn Valley line) のアイアン・ブリッジ・アンド・ブロズレー駅 (Iron Bridge and Broseley railway station) 跡が、1966年まで残っていた。 サッカーイングランド代表の主将を務めたビリー・ライトは、アイアンブリッジ生まれである。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アイアンブリッジ (イングランド)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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